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手作り石けん 型入れ直後と熟成後で色が変わるのはなぜ?

色付けは、デザイン石けんの難しくも面白い要素の一つだと思います。
配色も大事な要素ですが、熟成後の色合いをイメージする事も大事です。

今回は、型入れ直後〜熟成後の色の変化についてお話します。

水仙のスワールソープを例に

水仙のスワールソープ

こちらは、以前インスタに掲載させていただいた水仙のスワールソープです。

型入れ直後と、熟成後(約40日後)の比較画像がこちらになります。

手作り石けん 型入れ直後と熟成後の比較画像

型入れ直後はオイルのツヤ感があって、色合いも濃い目ですね。

一方、熟成後の方はツヤがなくなり白っぽく、粉を薄くまぶした様なマットな質感です。
ですが、カットしてみるとカット面はツヤがあり色も鮮やかです。

不思議ですね〜

なぜマットに変化するの?

手作り石けんの行程は、オイルと苛性ソーダ水を混ぜ合わせて、トレースが出たら型入れします。
型入れ直後は、石けんへ変化が始まったばかりで、オイルのツヤ感があります。

その後、石けんになるための化学変化がどんどん進みます。
その際、空気中の二酸化炭素と苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)が反応して、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)ができます。

少し難しくなりますが、化学式で書くと↓こうなります。

CO2 + 2NaOH → Na2Co3 + H2O
(二酸化炭素 + 苛性ソーダ(水酸化ナトリウム) → 炭酸ナトリウム +水)

炭酸ナトリウム(ソーダ灰)の細かい粒子が、石けん生地と混ざり合って白っぽくマットに見えるという事です。

ただし、二酸化炭素との反応なので空気に触れている部分だけ変化して見えます。
カットした面にツヤがあるのは、空気に触れていなかったからです。

ですが、1ヶ月ほどするとやはり二酸化炭素と化学反応をするので、カット面も白っぽくマットになっていきます。

ちなみに、「ソーダ灰」と言われる物の正体は、炭酸ナトリウムです。

保温不足でけん化反応が部分的に遅くなると、水玉模様だったり渦巻き状の白い塊となってしまいます。
(通常のけん化反応速度で、石けん生地全体が均一に反応出来れば防げるようです。)

変化を考慮して色付けするには。。

熟成期間で、空気に触れて白っぽくなるのが分かってたけど、どの程度変わるのか?

色相によって、また色材によってそれぞれ異なります。
では、どうすればいいのか。。?

やはり経験を積むという事になると思います。
私は↓こんな風に色付けしたら画像を撮って記録用に保存しています。

手作り石けんの色付け

熟成後と比べて、この色材のこの色はこれ位変化するのか。。
という具合に、色材変化を記録していく感じです。

いかがでしたか?
ご自分のねらった色合いになって、イメージ通りのデザインソープに仕上るといいですね〜。